流しそうめん

          流しそうめん
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 友人が、流しそうめんをやろうと誘ってきた。
 数日後、河原に併設されたキャンプ場で、つゆを入れた器と割り箸を手渡された。
「それじゃあ、一時間くらいしたらそうめんを流すから、存分に食ってくれ」
 友人はそう言い残し、そうめんを盛った笊を小脇に抱え、川の上流を目指して歩き出した。
 友人は、本当に凄いやつだと思う。
 だが、たまについて行けない時がある。
 言うまでもなく、川にそうめんを流そうとしている今が、その“たまに”の時である。